石油元売各社は2008年8月から、1リットルあたりのガソリン卸価格を6~7円値上げすることを検討している。石油情報センターによると、7月14日時点でのレギュラーガソリンの全国平均価格は1リットルあたり181.3円で、値上げされれば190円近くになると見られている。
石油元売大手の新日本石油は、6月中旬~7月中旬にかけて原油価格が上がっているので、卸価格は値上げの可能性が高いという。正式発表は29日を予定しているが、1リットルあたり前月対比で6~7円値上げするとの見方が出ている。
ジャパンエナジーも7月18日時点の原油価格と円相場から判断すると、7円程度の値上げになるのではないかとしている。コスモ石油は卸価格を公表していない。エクソンモービル・ジャパングループも公表しないが、マーケットの状況も参考に価格を決めたいとしており、他社の値上げは影響を与えそうだ。
値下げするところもあるが…
一方、値下げすると回答したところもある。7月16日からの出荷分を同月前半に比べ1リットルあたり4.4円値上げした出光興産は、このところ下落傾向にあることから8月前半は下げる可能性があるという。しかし、卸値が下がっても店頭価格には反映されないのではないか、という見方もある。ガソリン高騰でマイカーの「乗り控え」が進み、経営破たん寸前のスタンドも多い。また、周囲にスタンドが多く競争の激しい地域では赤字覚悟で運営している店もある。そんなところが値下げすれば完全に破綻してしまうかもしれないのだ。