「グーグルやヤフーを目指す」 「モバゲー仕掛け人」がポータル化戦略語る

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「健全性の充実を心がけていきたい」

   「モバゲー」の大きな特徴は、携帯電話に特化している点だが、2008年7月2日にはPC版開設への要望が高いとして、一部のユーザーを対象にパソコン向けサイトを試験的に開設した。携帯版とほぼ同一の画面が表示され、日記や掲示板が利用できるというものだ。ただ、畑村氏は

「ユーザからの要望としては以前から寄せられていたので、PC版の検討は常に行っていた。ただ、もともとケータイでだけで展開してきたサイトなので、ケータイのなかにPCのユーザーさんが入ってくると既存のユーザーさんがどう思うのか、そこを考えている」

と述べており、PC版の本格展開には慎重な姿勢を示している。

   「有害サイト」の閲覧をできなくするフィルタリングにからんで、「サイトの健全化」という課題もある。現在のところ、SNSや掲示板サイトは双方向のコミュニケーションがあるサイトが対象になっており、「モバゲー」もこの中に入ってしまう。「モバゲー」では、07年12月20日から、18歳未満のミニメール(「モバゲー」内でのメッセージ)を大幅に制限したほか、08年に入って監視要員を、400人規模にまで増員するなどして、「健全性強化」に取り組んできた。

   一方で、第三者機関であるモバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)は、SNSなどの「コミュニティーサイト」が適切に運用されているかどうかを認定する基準を策定しており、早ければ08年8月から「健全サイト」の審査が行われる見通しだ。

「最終的な動向がどうなるのかまだ分からない。EMAが策定した基準の審査に通れば影響は少ないと思っている。いまは影響が少なくなるように監視体制を強化するなどして健全性の充実を心がけていきたい」

畑村匡章(はたむらまさあき)プロフィール
株式会社ディー・エヌ・エー ポータル・コマース事業部 モバイルポータル部 部長。前職にてISP事業に参画。2004年1月にDeNA入社。「モバゲータウン」を中核となって立ち上げ、現在は「モバゲータウン」の企画から運営まで全てをプロデュース。


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