毎日新聞英語版サイト「Mainichi Daily News」で、「変態ニュース」を執筆し、長年にわたり配信していた外国人記者が執筆する英語版新書が出版中止になっていたことが分かった。毎日新聞英語サイトに掲載された記事も一部収容する予定だったと見られる。出版元は、内容に問題があるとして今回の「騒動」前に決めたと説明している。
2冊の英語の書籍がすでに出版される
処分を受けた外国人記者も執筆していた「Tabloid Tokyo」
一連の騒動は、毎日新聞の英語版ニュースサイト「Mainichi Daily News」内にあった「WaiWai」というコーナーで、「ファストフードで女子高生が性的狂乱状態」と題された記事や、「弁護士が六本木のレストランで豚を獣姦し、その後食べた」「息子の成績を上げるために息子の性処理を勉強前に行う母親がいる」といった内容の記事を5年以上にわたって配信していたというものだ。毎日新聞社・朝比奈豊社長が役員報酬10%(1か月)を返上する処分にまで発展、記事を執筆していた外国人記者は3か月の懲戒休職処分を受けている。
この外国人記者や「Mainichi Daily News」の日本人スタッフと思われる担当者らの共著として、2冊の英語の書籍がすでに出版されている。「タブロイド トーキョー(Tabloid Tokyo)」(05年、07年出版)と題されたもので、毎日新聞の英語版ニュースサイトの記事も一部掲載されている。「新しいダイエットが教え込むマスターベーション」といったタイトルが示すように「低俗」な内容だが、毎日新聞とは違い、「あぶない記事」を標榜している。同書が自ら「日本の乱れた週刊誌からのセックス、犯罪、奇妙な101のお話」という通り、週刊誌の記事を紹介する内容になっている。
「日本の乱れた週刊誌のなかの下品なお遊び」
続編の出版も計画されていた。ショッピングサイト「amazon」では「Tabloid Tokyo XXX: Sex, Sex and More Sex: a Decade of Ribald Romps from Japan's Wild Weeklies(タブロイド トーキョーXXX セックス、セックス、もっとセックス 日本の乱れた週刊誌のなかの下品なお遊び10年間)」と題された書籍が「Tabloid Tokyo」シリーズの一冊として08年9月に出版される、と紹介されているのである。詳しい内容は明らかにされていないが、同じシリーズだけに毎日英語版ニュースサイトの記事も使われる予定だったと思われる。
「Tabloid Tokyo」の出版元の講談社インターナショナルの担当者はJ-CASTニュースに対し、
「出版する予定はありません。企画の段階で内容に問題があるということで中止になりました」
としている。中止が決まったのは、3か月ほど前のこと。今回の騒動とは無関係ということらしいが、出版されたとすれば、これまで「Tabloid Tokyo」で紹介された内容を上回る「低俗な」書籍になるのは確実だった。