社外取締役を送り込んだだけで満足しているはずがない
ようやく不安定な経営体制は解消したが、アデランスにとって平穏な日々が待っているわけではない。スティールのシェクター氏は、アデランスの取締役会に経営戦略などを提案する「特別委員会」のメンバーとなる見通しだが、スティールの意向が今後、アデランスの経営に影響を与える可能性は強い。
そもそも、スティールは既に2年も前から、アデランスにMBO(経営陣による自社買収)などによる株式の非公開化を求めているという。「スティールが社外取締役を送り込んだだけで満足しているはずがない。今後、さらに攻勢をかけるつもりではないか」(市場関係者)との見方は強まっている。