「眞紀子隠し子」?の作家 音楽家協会長就任に異論出る

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   社団法人日本音楽家協会の会長に就任した作家が、田中眞紀子衆院議員の「隠し子」と自称していたとして、芸能人らから就任に異論が出ている。ほかにも、勝手に名前を使われた、といった苦情も出ているが、作家が最近所属した事務所では、「以前の話は分かりかねます」とだけ話している。

「何ゆえ、こんな男を会長に選んだのか」

寺西一浩さんについて書いたデヴィ夫人のブログ日記
寺西一浩さんについて書いたデヴィ夫人のブログ日記

   この作家は、「新宿ミッドナイトベイビー」などの本を出している寺西一浩さん(28)。所属事務所ユーネットのプロフィールなどによると、3歳で子役にデビューし、慶大法学部時代にエッセイ「ありがとう眞紀子さん」を出版。卒業後は、作家をしながら、2004年に芸能事務所を設立して元ジャニーズJr.のプロデュースなどを手掛けた。

   日本音楽家協会によると、寺西さんは理事会などでの決定を経て、2008年6月21日付で会長に選ばれた。ところが、その後、週刊誌などで寺西さんにスキャンダルが吹き出しているのだ。08年7月3日発売の週刊新潮は、「実は僕、田中眞紀子の隠し子なんです」と芸能人らに言いふらし、だまされてパーティなどを企画してもらった例もあったと大きく報じた。さらに、夕刊フジも同日、同様なスキャンダルを報じ、寺西さんが日音協会長になった経緯についても問題点を指摘した。

   その後、身分を詐称されたと告白するタレントも現れた。芸能界のご意見番として知られるデヴィ夫人(68)だ。デヴィ夫人は、公式ブログの7月6日付日記で、「わたくしは、真紀子さんの息子だとか、騙った時から、(中略)一切彼を相手にしておりませんでした」と激白。寺西さんは、自らの事務所ホームページに本人の許可を得ないで有名歌手の名前を載せたなどとして、「社団法人日本音楽家協会は、何ゆえ、こんな男を会長に選んだのか、恥でございます」とまで述べている。

「以前の話は分かりかねます」

   寺西一浩さんは、田中眞紀子議員と血縁関係があるのか。新潟県内の地元事務所では、スタッフの男性が「寺西さんとは血縁関係はありません」と断言。「隠し子自称」については、「どう対応するかは、まだ決めていません」と答えた。

   一方、デヴィ夫人が挙げた有名歌手の一人、島倉千代子さん(70)の事務所スタッフは、J-CASTニュースの取材に対し、事実関係を認めた。

「一時、寺西さんが事務所の代表をしていたことはありました。ですが、昨年春、歌手の雪村いづみさんとパーティで一緒になったとき、お互いの名前が使われていることに対し、『もう一切関係ないのにね』と話題になりました。スタッフの私は結局、寺西さんに連絡しませんでしたが、島倉から『今でもプロデュースしているというホームページの内容を削除して、と電話して伝えてほしい』と言われました」

   こうしたスキャンダルについて、日音協の職員は、J-CASTニュースにこう説明する。

「眞紀子さんの隠し子を騙るだなんて、そんなことあるはずがありません。当人がそんなバカなことを言うようには思えないからです。しかし、角栄さんや眞紀子さんと小さいころに写真を撮ったのは事実です。角栄さんから『一浩』と名付けられたと言いますし。ホームページに勝手に名前を載せたかどうかは分かりませんが、雪村さんらとは仲良く仕事をしていた良い間柄だったのでは」

   寺西さんの会長就任は問題ないとの立場で、近く所管の文化庁に会長らの異動届を出すとしている。ただ、事業報告などの提出締め切りは6月30日で、文化庁芸術文化課では、「提出が遅延しており、書類を確認して、必要があれば指導したい」と話している。

   寺西さん所属事務所ユーネットのマネージャーは、J-CASTニュースに、「うちに所属したのは、会長就任後の6月22日。ですから、以前の話は分かりかねます」とコメントしている。タレントプロデュースから作家専念になるため、芸能事務所経営を止めて所属したという。

   なお、日音協は、ジャズミュージシャンを中心に1948年にその前身が設立され、ポピュラー音楽業界の発展のための各種事業をしている。理事には、トランペット奏者の日野皓正さん(65)らが名を連ねており、寺西さんの前任者は、自民党の愛知和男衆院議員(70)だった。

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