セブンイレブンは「売り上げは堅調」
もちろん、コンビニ業界も手をこまねいているわけではない。
中には、店内調理した総菜やご飯の「できたて」を売りにする一部店舗もある。J-CASTニュース07年5月13日付記事では、スリーエフ神奈川県庁前店が店内で作った総菜20種類から選んでもらう弁当を販売したりするなどの例が紹介されている。
マイボイスコム調査によると、消費者には、健康志向と高級志向が強い。あったらいい弁当として、「血液さらさら弁当」「ビストロスマップ弁当」などが挙げられている。
こうしたニーズに応え、セブン-イレブンでは08年5月12日から、「ヨン様弁当」とも呼ばれる2500円の高矢禮(ゴシレ)弁当の予約を開始。ファンらから注文が殺到して、増産までして販売した。また、地域の特産物を使った弁当も充実させ、差別化を図っている。
セブン-イレブンは、前出の調査で、よく食べる、おいしいと思うコンビニ弁当で、それぞれ6割強、4割強の圧倒的な支持を集めてトップになった。セブン-イレブン・ジャパンの広報担当者は、「私どもでは、お弁当の売り上げが特に落ちていることはなく、堅調に推移しています」と話す。
ただ、「できたて弁当」については、販売しているのは一部の店で、コストや設備・サービス面でクリアすべき問題が多いとされる。また、消費者志向に合わせた弁当にしても、他業態が、同じような工夫をしている。前出のプレナスでは、「私どもは、地域によって弁当のメニューを変えたり、味を変えたりしています。たくさん食べたい、メタボに気をつけたい、といったいろいろな嗜好性に対応するようにしています」と明かす。
人口減少や高齢化の影響でも市場が伸び悩んでおり、限られたパイを巡って競争が激しいことは確かだ。