「アクセサリーを買う感覚で彫りに来る」
タトゥーは、歌手では、浜崎あゆみさんが右肩に一時ユニコーンの絵を入れていたり、安室奈美恵さんが左腕に息子の名前を彫っていたりしている。そんな影響から、若い女性に人気がある。「コンビニなどに、タトゥーを特集するファッション雑誌は、たくさん置いてあります。だから、宮城だって東京と同じですよ」と蛭田さんは言う。
スタジオ昌芳では、20~30代を中心に女性が客の約7割を占めるという。「当初は、芸能人の影響もあったようですが、最近は、友人がやっているからと、アクセサリーを買う感覚で彫りに来るようです。若い女性がタトゥーをしているアメリカと同じような感覚に近づいていますね」
タトゥーを彫るのも、手軽にできるようになったとも言う。「ネットや雑誌の通販で、安いキットを買えます。そして、雑誌などを見て、絵をこんな感じにとパッと彫ることができます」。佐藤さんのタトゥーも、「通販キットで彫ったレベル。プロなら最低10万円はするものの、素人なら4、5万円で彫れる」という。「だから、小遣い稼ぎでやる人が増えるんです」
もっとも、18歳未満は違法になる場合があるが、このような現状で、なかなか目が行き届かないらしい。
大変なのが、タトゥーを消すことだ。蛭田さんによると、消すのは痛く、1年かかることもあるという。あざが残る可能性もある。蛭田さんは、こう嘆く。
「先のことを考えないで彫る若い人が増えています。消すことの大変さを考える人は、そんなに安易には彫りませんよ」