税金でチューナー支給の必要あるのか 総務省の地デジ推進策めぐり議論

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総務省、バラマキ体質といわれかねない

   審議会では専用チューナーの現物支給だけでなく、電器店で現物と引き換えるクーポンや、購入資金の全額支給などが検討された。その結果、「現金の支給は生活費に使われてしまう可能性が高く、クーポンは偽造の可能性がある」などと退けられ、現物支給に軍配が上がったという。笑い話のような議論だが、総務省としては大まじめで、09年度予算の満額獲得を目指している。果たしてうまくいくのか。財務省との予算折衝が今から注目される。

   総務省の有識者研究会は2008年6月20日、ブロードバンド(高速大容量)のインターネットを全国どこでも利用できるようにするには、離島や山間地などへの施設整備に910億~2180億円必要だとの最終報告書案をまとめた。

   ところが、08年3月末のブロードバンドの世帯カバー率は全国で98.3%に達している。残りのわずか1.7%の約86万世帯が離島や山間地などブロードバンドのない地域に暮らしているというが、果たして、そんな離島や山間地にまで税金で光ファイバーや通信衛星を利用したブロードバンドを敷設する必要があるのだろうか。これも「バラマキ」といわれかねない措置だ。

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