在日ブラジル人向け地域情報 モバイルサイト7月3日オープン

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   在日ブラジル人向けに、ポルトガル語で日本の地域情報を発信するモバイルサイトが2008年夏にオープンする。日本のポルトガル語サイトはどれもブラジル情報の発信で、地域密着型はきわめて珍しい。

求人、不動産、中古車情報も扱う

ブラジル人向けのモバイルサイト「Vida no Japao」
ブラジル人向けのモバイルサイト「Vida no Japao」

   コンテンツの構築、運営会社ヴィーダ(静岡県湖西市)は、在日ブラジル人向けのモバイルサイト「Vida no Japao」を08年7月3日に開設する。自治体と連携して、防災情報や、在留手続き、外国人登録といった暮らしに欠かせない情報をポルトガル語で発信する。静岡、愛知、岐阜、三重の東海県と、群馬、滋賀、長野の一部市町村が対象となる。

   そのほか、同社の事前調査で要望の多かった求人情報や、不動産、中古車情報も扱う。杉本等代表取締役は、「ポルトガル語の情報サイトは他にもあるが、どれもブラジル情報に偏っている」と話し、地域密着型にこだわりを見せた。さらに、質問をすると行政書士や保険の専門家が答えてくれるQ&A コーナーもある。

   KDDI「au」とソフトバンクモバイル「SoftBank」の公式メニューサイトとしてオープンする。行政情報は無料だが、その他のコンテンツを閲覧するには月額315円が必要だ。ブラジル人が働く企業や学校、飲食店にPRして、08年内に会員5000人を目指す。同社の調査では在日ブラジル人の8割が携帯電話を使用していて、パソコンよりもモバイルサイトの需要が高いと見ている。

在日ブラジル人は約40万人 景気悪化で滞在が長期化する

   在日ブラジル人数は約40万とも言われ、自動車関連の工場で働く人が多い。静岡県浜松市には08年5月30日現在で、市内人口の2%を占める1万9321人が登録されている。市内にはブラジルの食材店、レストランや、外国人学校が7校あり、住みやすい環境が整っていることも、居住が多い要因になっている。

   同市国際課の担当者は、「在日ブラジル人が増えたのは1990年頃からだ」と話す。「出入国管理及び難民認定法」が改正され、日系3世までは就労制限のない在留資格を取得できるようになり、ブラジル人が当時景気のよかった日本に出稼ぎにくるという現象が加速した。ほとんどの人は稼いだらブラジルに帰る予定だったが、バブル崩壊で景気が悪化し、滞在が長引いたという。浜松市にはスズキ本田技研工業ヤマハ発動機の工場があり、今でもたくさんのブラジル人が働いていて自動車産業を支えている。

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