おバカキャラトリオ「羞恥心」が、イベントに2万人以上を集めるなど大人気だ。イケメンぶりとのギャップが親近感を生んでいるらしい。が、これだけ役者ぶりを発揮していて、本当におバカなのか。
ブログに島田紳助さんへのメールを誤掲載
誤掲載を明かしたつるの剛士さんのブログ日記
2008年6月25日に「羞恥心」のイベントがあったラゾーナ川崎は、2、3階席まで女性ファンらで鈴なりになった。毎日新聞の記事によると、「1万2000人を前に歌う気分は?」と聞かれたメンバーの上地雄輔さん(29)は、即座にこう答えた。
「1万2000人を前に歌ったんだなっていう気分です」
イケメンなのにこんな珍回答連発が受けて、メンバーはクイズにイベントに引っ張りだこだ。各紙によると、25日の新曲「泣かないで」発売記念イベントでは、川崎のほか、大阪、名古屋を回り、平日にもかかわらず計2万4000人を動員した。3人が姿を見せると、女性ファンらから大きな悲鳴が上がる。局所的に将棋倒しになったり、失神するファンもいたりするほどのフィーバーぶり。新曲も、この日のオリコンデイリーチャートでいきなり2位に躍り出た。レコード会社のサイトでも、「国民的アイドルグループ」と紹介されている。
そんな人気の中で、珍回答ばかりでなく珍事も出た。リーダーのつるの剛士さん(33)が25日、自らのブログに、なんと「羞恥心」産みの親である島田紳助さん(52)あてのメールを掲載してしまったのだ。
大阪から名古屋に向かう新幹線の中で書いたといい、大阪では6000人もが来て感動したことなどが書かれている。つるのさんは、同じ日の日記で誤掲載を認め、「実は前も奥さんあてのメールを間違えてブログにアップしちゃって、かなり焦ったことありました。ボキはドジでのろまな鶴で~す。でわ、待っててね!名古屋!」などと結んでいる。
だが、そんな珍事も魅力らしい。ブログの日記には、「ドジでもノロマでもないですよぉ かっこよくてかわいいつるのさんです!」「あわてんぼうのつるのしゃん… 好きですッッ♪( ̄▽ ̄)ノ″」「私もよく友達に送るメール旦那に送ります(笑)」といったコメントが700件以上も殺到している。
「本当にバカじゃないですよ。反射神経のレベルは高いし」
人気の源になっている3人のおバカキャラは、地なのか。それとも演じているものなのか。
つるの剛士さんが所属している太田プロダクションの広報担当者は、こう説明する。
「ブログの件は、うっかり間違えたということです。話題作りのようなことはしていません。クイズなどでは、台本なんかまったくないですね。面白い回答ができるのは、素直に答えた結果です」
テレビ批評で知られる作家の麻生千晶さんは、上手にキャラを演じているとの見方だ。「本当にバカじゃないですよ。そうなら、KY(空気読めない)になってしまいます」。
3人が空気を読んでいる証しとして、見ていて感じが悪くないことを挙げる。「肉体的な落ち度をネタにしたり、いじめに通じることも言ったりしません。いわば人畜無害な調子っぱずれなんです。ふんどし一丁のような下品な芸でもなく、かわいげがあるんですね。しかも、ハンサムな方です。テレビ局も抜け目がないので、計算して選んでいるんですよ」
さらに、おバカキャラは、クイズ番組司会の紳助さんの影響があるとみる。
「番組のステータス的存在である紳助さんが機嫌を損ねると、タレントの立場が悪くなってしまいます。プロデューサーよりも権力者という感じがあるんです。そこで、反応やとぼけ方に神経を使い、芸をわきまえてやっているんですね」
そのうえで、麻生さんはこう言う。
「IQが高いかどうかは分かりませんが、世間的なバカとは違います。一瞬の空気を読んだ顔の表情、目の動きは鋭く、反射神経のレベルは高いと思います」