元凶はP2P利用者 OCNが利用制限

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「警告メールを送れば、改善される例がほとんど」

   この種の「総量規制」と呼ばれる利用制限を行うのはOCNが初めてだという訳ではなく、インターネットイニシアティブ(IIJ)の個人向けサービスで、04年に同様の措置が行われた事例などがある。

   一方、この「総量規制」を取りやめたISPもある。「DTI(ドリーム・トレイン・インターネット)」では、07年10月から上り・下りにかかわらず15GBの総量規制を導入したが、08年5月にこれを撤廃。「クオリティ規制」と呼ばれる方式に切り替えている。同社によると、「ホームページ閲覧、動画鑑賞、メールの送受信などの通信を優先して守る方針」だといい、P2Pソフトは引き続き規制の対象となる。同社の経営企画グループでは、「総量規制」を行っていた時期について

「警告メールを送れば、改善される例がほとんどでした。実際に利用停止処分にした例は数件程度です」

とふり返る。OCNと同様に「元凶はP2P」との見方だ。その上で、制度を切り替えた経緯については

「ネットワークが混雑しがちな夜間を除けば、結果的にトラフィックが15GBを超えていても、実際にはネットワークに影響が出ていないこともあります。このような状況で一律に規制してしまうのは、(利用者とISP)お互いにとって良くないと考えました」

と説明。「データ量」という単位だけで判断せず、弾力的な運用を進めたい考えだ。

   日本インターネットプロバイダー協会などの業界団体は、08年5月23日に、帯域制限を行う際のガイドラインを発表したばかり。ガイドラインでは、帯域制限の際には利用者の「個別かつ明確な同意」を求めるなど慎重姿勢だが、各社は試行錯誤を迫られそうだ。

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