大阪府幹部が「死んでしまう」? 自衛隊体験入隊本当の実態

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   大阪府の橋下徹知事が、中堅職員の自衛隊体験入隊を提案し、府の幹部から異論が出ていることが話題になっている。ある部長は幹部入隊なら「死んでしまう」と発言したと一部で報じられたが、自衛隊側は、「体力に応じて実施しており、いじめるようなことはない」と困惑している。

橋下知事の体験入隊提案に異論続々

自衛隊体験入隊を提案した橋下徹知事
自衛隊体験入隊を提案した橋下徹知事

   橋下知事は、体験入隊を2008年6月17日午後の部長会議で提案した。午前中に大阪府和泉市の陸上自衛隊信太山駐屯地を視察して、体験入隊のことを聞いたのがきっかけだ。新聞各紙によると、知事は、「自分を律することが公務員に必要だ」と報道陣に述べ、40歳代の職員を対象に入隊を検討する考えを示した。中堅職員を選んだのは、「府庁の事務職にどっぷりと慣れ親しんだくらいの世代に、ここでもう一度あいさつから姿勢から、僕も含めて一緒に学ばないとダメだと思った」からだという。

   部長会議では、この提案に対して、「自衛隊に対する価値観も様々だと思うので、強制はできないと思う」(総務部長)などと次々に異論が出た。そこで、橋下知事は、「この(部長会議の)メンバーで集まって宿泊研修をすることはあるのか」と、08年夏にでも実施するよう代案を出した。その結果、総務部長らの間で、この代案を検討することになった。

   ところが、朝日新聞の6月18日付記事によると、会議後に、ある部長が「60歳近くの人もいる。この年で真夏に訓練をすれば死んでしまう」と語ったというのだ。

   この発言報道に困惑しているのが、自衛隊側だ。

   信太山駐屯地の広報室では、「その方の年齢、体力に合わせて行っており、決していじめるようなことはしません。鍛えるというより、規則正しい自衛隊の生活を体験し、礼儀正しさなども身につけてもらうのが目的です」と強調する。

   2泊3日の入隊では、3キロ走などの体力検定、「気をつけ」「休め」などを体験する基本教練などがある。しかし、走るのに制限時間などはなく、腕立て伏せなども回数を測定するだけだという。「100回も200回もやってもらうようなことはしません」と広報室。中高年齢者の場合、病気や体調不良なら断っている。また、真夏には基本的に行わないが、実施の場合でも水分補給などには気をつけるという。

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