ダビング10延期の真相 大手電機1社の準備遅れのせい?

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プログラムにバグがあり、開始は7月?

   しかし、業界関係者によると、ダビング10の延期の理由は、そう単純ではないようだ。ダビング10を開始するには、各電機メーカーがデジタル放送波に乗せて、ダビング10対応のレコーダーに専用プログラムをインストールする必要がある。各電機メーカーとも、6月2日の開始を目指して専用プログラムの配信準備を進めたが、ある大手1社だけ準備が間に合わなくなったという。「このメーカーのプログラムにはバグが入ったままで、今ここでダビング10を開始すると、このメーカーのレコーダーは誤作動となり、クレームが集中する」という。

   ライバルメーカーは準備万端だっただけに、北京五輪を控えたボーナス商戦でこのメーカーが敗北するのは明らか。そこで補償金制度の問題を持ち出し、なんとかダビング10の開始をストップさせたというのだ。電機メーカー各社は「単なるウワサ」と強く否定するが、ライバルメーカーもこの大手1社と敵対するのを恐れ、「業界全体がやむを得ず『延期』で談合した」という。出遅れたこの大手1社の準備には1カ月ほどかかるとされ、このメーカーの社内文書には「ダビング10の開始は7月」との記述があるという。どこまで本当なのか定かではないが、ウワサにしては合理的かつ説得力があり、業界や霞が関では定説となりつつある。

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