なぜか、アメリカそっくりとの声が次々に上がる
コメント欄ではなぜか、アメリカそっくりとの声が次々に上がった。ニュースサイト「らばQ」が6月9日付記事でそれらのコメントを翻訳して紹介している。「アメリカのひどいバージョンだね」「アメリカナイズと呼ぶよ」といった書き込みだ。
アメリカ人のダニーさんは、「僕の妻は中学2年生の担任だけど、彼女はいつも、うちの子に限って悪いことは絶対にしない、と信じきってる両親から嫌がらせされているよ。訴えられる前に保険に入ろうかって段階まできているよ」と書き込んだ。また、ニュージーランドのグレッグさんは、「これってアメリカの真似かい?僕は学校で働いているけど、こういう両親いるよ。脅しの手紙を振り回す親がね。絶対に、子供に何がいいかを提供するプロを信頼しないんだ」と明かした。
一方、白雪姫のエピソードに首をひねるアメリカ人もいた。サラさんは、「この両親たちは子供たちに役を勝ち取るということを押し付けているわ。そして常識を破ることも。誰かが傷つくから誰も敗者は作らないなんて、まるで共産主義的な考え方ね」と漏らした。(以上は「らばQ」の翻訳による)
英タイムズ紙の記事には、関心が強いのか、110件ほどのコメントが来ている。
ジャーナリストの多賀幹子さんは、早くからモンスター親に悩まされた英米両国だからこそ、こうした記事やコメント数になったとみる。
「一番早く現象が現れたイギリスでは、親が先生に暴力を振るう『フーリガンペアレント』まで問題になりました。これに対し、日本人は礼儀正しい、頭がいいと思っていたイギリス人は多かったと思います。そんな日本で、暴力まではいかなくても同じような現象が起きていると知り、イメージと違うと驚いて記事にしたのではないでしょうか」
アメリカでも、モンスター親は問題になっており、コメントの多さについて、「訴訟社会の悪い影響を受けていると思ったのでしょう」と多賀さん。アメリカでは、子どもから離れられない過保護な「ヘリコプターペアレント」の言葉まで定着しているという。
他方で、共産主義的などと違和感を漏らす人がいたことについては、
「白雪姫のエピソードの場合、アメリカなら『オーディションをきちんとやれ』というクレームになったのでは。最初からわが子をヒロインにしろという日本の親に、文化的な違いを感じたのでしょう」
と話している。