埼玉県日高市に「ヨン様の聖地」と呼ばれる神社があるのだという。韓国の人気俳優ペ・ヨンジュンさんが2007年にドラマ「太王四神記」に主演してから口コミで広がり、今ではオバサマ達がバスツアーなどで全国から大勢やってくるようになっている。
「ヨン様ファンの方々が多く訪れています!」
神社の主祭神は、高句麗王族の高麗王若光
その神社は1300年もの歴史がある高麗(こま)神社。埼玉県産業労働部観光振興室が運営するサイト「ちょ~でぃーぷな観光協会」を見ると、「ヨン様ファンの方々が多く訪れています!」などと紹介されている。
同神社によると、ヨン様ファンのオバサマ達が増えてきたのは07年夏頃から。絵馬を買った参拝客が、ヨン様に関するお願い事を書いて奉納することが増えたため、調べてみると、ヨン様主演のドラマ「太王四神記」の影響だということがわかった。
「太王四神記」は、かつて朝鮮半島で栄えた国「高句麗」が舞台。ヨン様は5世紀に高句麗の領土を最大規模に広げた好太王(広開土王)を演じている。韓国では07年9月11日から12月5日まで放送された。日本では07年12月3日からNHK「BS」で字幕版、地上波では08年4月5日から日本語吹き替え版の放送が開始された。
実は高麗神社が建っている地域は、668年に唐と新羅によって滅ぼされた高句麗国の王族が移り住んだとされる。神社の主祭神は高麗王若光で、若光の子孫が代々宮司を務め、現宮司は60代目になっている。そうしたなか、ヨン様ファンの間に、日本にはドラマの舞台になっている高句麗関連の神社がある、という情報がインターネットなどを使って口コミで広がった。そのせいで、今や「ヨン様の聖地」とまで言われるようになっているのだ。