外国企業の上場減少 東証の地盤沈下深刻

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JDR活用の上場もいまひとつ進まず

   JDR上場1号になりそうなのが、インドの大手財閥タタグループ傘下のタタ自動車。タタ自動車は、インドでのモーターショーで、世界で最も安い10万ルピー(約27万円)の超低価格車「ナノ」を公開し、日本での販売も視野に入れている。東証上場で知名度を高めて資金調達を円滑に行う狙いと見られる。

   ただ、JDRを活用して東証に上場を検討している外国企業名は、他には聞かれない。証券業界としても「タタ自動車のよう知名度があればよいが、新興国の企業だからといって投資家の人気を集めるとは限らない」(大手証券)と厳しく見ており、熱気は今ひとつだ。東証役員は「小手先の対応で外国企業を引き留めるよりも、魅力ある市場を整備しておくことが重要だ」と冷静さを装うが、有効な外国企業の上場誘致策、維持策は見いだしておらず、東証の地盤沈下に歯止めがかかる兆しは見えない。

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