日本株、「いつのまにか優位に立っていた」
金融セクターはサブプライム問題の影響が大きかった欧米の銀行株につられて下がっていた面もあって、「反発は十分見込めたが、ちょっと急上昇しすぎ」(証券アナリスト)というほど。
国際アナリストの枝川二郎氏は、「日本は腐っても鯛ということ。バブル崩壊や少子高齢化といったマイナスイメージが強かったが、GDPがマイナス成長することはないだろうから」という。
別の証券アナリストも「日本企業はサブプライムの影響が軽微だったにもかかわらず株価が過剰反応していたし、実際に年初からの日本株のパフォーマンスは欧米と比べても、それほど悪くはなかった」と話す。
ただ、「いまのところ、今期の企業業績は悪化が避けられない状況。とにかく原油高が収まらないことには… (日本株は)買いごろかもしれないが、いまは反発して戻っているという印象のほうが強い」とも。
日本株が割安とみられていたのは確かなようだが、「米国はサブプライムの影響が残リ、先行きが不透明。欧州は住宅価格の下落による悪影響が懸念されている。中国も調整局面を迎えて下落するなど、海外市場が落ちていったことで、いつのまにか優位な立場になった」(枝川二郎氏)ようでもある。