官僚がタクシーから接待 デパート商品券もらえる不自然

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   少なくとも6省庁の官僚が深夜利用したタクシーの運転手から、缶ビールなどの接待を受けていたことが分かった。財務省では、職員2人が3000円分のデパート商品券を受け取っていたといい、運賃の割戻しを禁じた道路運送法違反に当たる可能性も浮上している。

110回乗って、110回ともビールやつまみ提供

商品券などをもらった職員がいるとされた財務省
商品券などをもらった職員がいるとされた財務省
「接待には、ビールやおつまみが多いですね。実態はまだ把握できていませんが、不自然な例があります。もし不正があったとすれば、問題だと思います」

   官僚の深夜タクシー利用状況を各省庁に照会している民主党の長妻昭衆院議員の政策秘書は、こう話す。

   2008年5月下旬からの照会結果によると、接待を受けた職員がいると答えたのは、財務省、総務省、経産省、内閣府、内閣官房、人事院の計6省庁。うち件数を明らかにしたのは、内閣府が40件、内閣官房が23件、人事院が2件だった。このうち、長妻議員が直接聞いた結果、財務省主計局の男性職員が、1000円のデパート商品券を3枚もらったことが数年間で2、3回あったと認めた。主計局の別の男性職員も、同様なことを答えた。

   財務省からは、職員1人が図書券2000円分を1回だけもらったとの回答が来た。このほか、なんと110回のタクシー利用で110回ともビールやつまみの提供を受けた同省職員がいたというのだ。

   道路運送法第10条では、タクシーやバスの運転手が乗客に対して運賃を割り戻すことは禁じられている。結果として、認可された運賃を支払わないということになるからだ。

   6省庁の接待例が同法違反になるかどうかについては、国交省旅客課では、基本的にはどう法を解釈するかによるとして、次のように話す。

「ビールやおつまみなら、サービスの一環と考えられますので、一般的には違反にならないと思います。デパート商品券や図書券は、どういう状況で渡されたか具体的なことが分からないと、何とも言えません」

   現段階で調査に乗り出すか決めていないが、具体的な情報があればタクシー事業者に事情を聞くとしている。

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