「本意でないことを書かれ、本人は憤慨しています」
日本にいる関係者も対応に追われ、今回の騒ぎに困惑を隠さない。
森上選手のマネージャーは、J-CASTニュースの取材に対し、「現在の状況では、お答えすることが何もないんです」と戸惑った様子。そのうえで、「記者会見の発言について本意でないことを書かれ、本人は憤慨しています。『八百長疑惑』とメディアで出ていますが、全力で試合をしたのになぜか分かりません。2人がベストを尽くそうと話し合った中で臨んだダブルスだったので、八百長なんてするわけがありません」と疑惑を完全否定した。
一方、中村選手のマネージャーも、J-CASTニュースに対し、コーチの言葉からの影響を否定した。「言ったのは中村のコーチではありませんし、たとえ聞いたとしても、聞き流すのが普通です。プレーは、どんな場合も一生懸命やっています。八百長なんてとんでもない話で、いいかげんなことを書いてもらうと本人が傷つきます」。6月2日からのイギリスの大会には、予定通り出場しているという。
この問題では、日本テニス協会も対応に追われている。事務局長は、「事実関係がつかめず、私どもも調査中です。森上選手はブログで(八百長疑惑を)否定していますし、協会として正式なコメントはまだできません」と話している。
世界のテニス界では、男子の世界ランク4位にまでなったロシアのニコライ・ダビデンコ選手に07年、不正な賭博による八百長疑惑が浮上した。また、国際テニス連盟などは08年5月19日、過去5年間に45試合で不正の疑いがあったとの調査報告書を公表している。森上選手の発言問題も、こうした背景がある中で、大きく取り上げられたようだ。