出会い喫茶側はデートクラブ否定
「交通費」のある出会い喫茶は、ほかにもあった。ある都内の店は、ホームページで、女性は18歳以上としているものの、交通費を「心づけ」と称していた。が、店長に聞くと、「(交通費は)特にありません」と否定。「店に来てくれれば説明する」と言って、電話を切った。
出会い喫茶は、法の盲点になっていることが次第に浮かび上がっている。デートクラブを規制する条例があるのは、全国では東京都だけ。しかも、最近増えてきた出会い喫茶を対象にしたものではない。風営法でも規制対象外だ。
これに対し、神奈川県の松沢成文知事は5月27日、出会い喫茶を通じた児童買春例があることから、県青少年保護育成条例を改正して規制する意向を示した。18歳未満の入店を禁止したい考えといい、知事の諮問機関「県児童福祉審議会」の社会環境部会が28日、その検討を始めた。
出会い喫茶は、同県青少年課がネット上で調べたところ、横浜・川崎両市内にキャンカフェを含めて7店があった。青少年保護育成条例はまんが喫茶を規制していることから、同課は07年末、キャンカフェ横浜店に対し、定期的な立ち入り調査を行った。その結果、18歳未満の午後11時から午前4時までの入店を禁じている条例への違反は確認できなかった。しかし、そのことを呼びかける看板が立っていなかったため、立てるように指導したという。
キャンカフェ横浜店の店長は、こうした問題で、J-CASTニュースの取材に応じた。まず、池袋店の行為に対しては、デートクラブ規制条例には触れないと反論した。「私たちは、デートクラブには当たらないと思っています。交通費は、男性のお客さまに支払いを任せており、強制ではありません」
また、児童買春については、「一切そういうことはお断りしています。禁止したうえで利用していただいており、店内ではそれが徹底されています。ですから、18歳未満のコーナーも問題ないと考えています」
ただ、店外デートで起きた売春例については、「私どもで、すべては掌握できません。そのお客さまのモラルの問題になると思います」と話している。