人が食べられる英ドッグフードもあるにはあるが…
とすると、日本人飼い主の7%がドッグフードを食べているという調査結果の存在は、ウソなのか。
農林水産省畜産振興課では、「それはまったく根拠のない話ですね。そんな調査結果があるというのは、聞いたことがありません」と否定的だ。いくつかのドッグフード販売会社に聞いても、同様な反応だった。
人間も食べられる英王室ご用達のドッグフードのようなものについて、農水省に聞くと、「聞いたことがありませんが、各メーカーがどういうものの売り方をしているかによります」と答えた。ただ、「人間が食べているものを犬にも食べさせたいという愛犬家はいます。そのようなドッグフードならありえるでしょう」と話す。同省などの研究会が07年11月に調査したところ、100%ペットフードに依存している飼い主は、67.6%。その以外は、自ら作った料理や残り物を与えている飼い主だった。
前出のブログでは、英王室ご用達のドッグフードは何かに触れていない。が、日経流通新聞の06年8月11日付記事では、人も食べられるという英ジャジーズチョイス社の高級ドッグフード「コミュニケーション・ダイエット」が紹介されていた。それによると、愛犬家で有名なエリザベス女王が6匹のペットに高級料理を与えているのに目を付け、女王の許可を得て日本向けに考案して売り出したという。
とはいえ、イギリスでは売り出されておらず、日本での販売は1年ほどで終了したようだ。
日本では、ほかに人が食べられるドッグフードはあるのか。大阪府のドッグフード販売会社は、「ジャジーズチョイス社のは、飼い主と一緒に食べるのではなく、人の食べている食材でドッグフードが作られているということだと思います。しかし、飼い主も一緒に食べられるものは、アメリカからの輸入品など何種類かあります」と話す。
一方、東京・豊島区の販売会社では、「ペットと一緒に食べることを想定したドッグフードはないんじゃないかと思います。人が食べる食材で作られたドッグフードは、人が食べられるくらい安全に作られているということじゃないでしょうか」としている。