欧州ではサッカーをめぐる人種差別が深刻化
ヨーロッパでは、サッカーをめぐる人種差別が深刻化しており、06年11月には仏リーグのサポーターが人種差別発言をしたため暴力沙汰に発展。サポーターが警官に射殺され、大きな問題になった。欧州サッカー連盟(UEFA)は06年7月に、肌の色や、人種、宗教、出自について相手を傷つける発言があった選手について、最大で5試合の出場停止処分にする規約を発表。サポーターについても、同様の行為を行った場合は、クラブチームやサッカー協会に罰金が科され、勝ち点の剥奪や大会からの除外もありうる、としている。
08年1月にUEFAの公式サイトに掲載されたインタビュー記事のなかで
「日本人選手がヨーロッパに来ることは難しい。プレーのスタイルから文化的な相違まで、違う国でプレーすることが難しい多くの要因がある。時には、スコットランドではないけれども、イタリアでは人種差別がある。とてもいいこととは言えないし、ヨーロッパで成功する日本人選手がほとんどいないのはこのためなのだろう」
と「人種差別」を批判していた中村選手。残念ながら、差別的な大合唱や横断幕でのアピールは、スコットランドを含む欧州で露骨に蔓延している。