「選手も悪い」とサッカージャーナリスト
5月17日の対戦では、試合そのものも主審の判定などを巡って荒れた雰囲気になった。
各紙によると、前半終了間際、主審は、明らかに浦和ボールのスローインを大阪に与え、その直後に浦和は2点目を失った。しかし、抗議した選手にイエローカードが出されるなどし、試合後に、ある選手が「あんな判定では熱くなって殺してやろうという気にもなる」と息巻いたほどだった。
さらに、試合後に、大阪の選手が円陣を組む勝利の儀式「輪になれ、なにわ」を行うと、浦和の選手が抗議してもみ合いになった。
サッカージャーナリストの後藤さんは、こうした確執が試合後の暴動などを生んだとして、こう指摘する。
「選手も悪いんですよ。50メートルも離れた審判が、見えないミスをしたのは仕方がない面があります。むしろ、ガンバにスローインさせたディフェンダーが悪いんですよ。あそこは自分で取りにいけばよかった」
さらに、円陣への抗議についても、「勝ったチームが喜ぶのは当たり前なんです。それに言いがかりをつけるのは、ちょっとおかしい。悔しかったら、大阪でやり返せばいい」と手厳しい。
もっとも、後藤さんは、暴動が起きた根本には、警備の問題があるとみる。
「サポーターが、試合前からモノを投げ込んでいました。ピッチ上の選手の行動もあったのですから、もっとしっかり警備体制を敷く余裕があったはずです」
ガンバのサポーターが3時間以上閉じ込められたことについても、行き届かなかった警備体制を指摘する。
「暴動が起こりそうなら、誘導しないといけません。ホーム側を退場させて、いなくなったらアウェー側を出す、あるいは逆にしてもいい。両者を接触させないようにやるべきです。毎試合の必要はありませんが、今回のような雰囲気の試合なら一つの方法になります。今後、こうした小競り合いが予想されますので、運営を考え直さないといけませんね」