次世代携帯の機種のほうが水濡れに弱い?
このような苦情が相次ぐ背景には、携帯電話の高機能化やトレンドがある。ある政府関係者は「以前はストレート型が主流だったが、今では折り畳み式が主流。液晶部が回転、カメラが搭載されるなど多機能になり、部品が多くなっていることが背景にある」と指摘する。また、携帯電話事業者の店舗担当者も「次世代携帯の機種のほうが水濡れに弱いという印象がある。さらに携帯は基板が水濡れすると命取りだが、スライド式や折りたたみ式だと水濡れしやすい」と明かす。
しかし、防水機能がある端末を作るのは開発が難しく、メーカーも及び腰になっている。店頭でも数機種しかないのが現実だ。NTTドコモに厚さ13.7mmの薄型・折りたたみ式の防水ケータイ「F705i」を08年1月に投入している富士通広報は、
「薄くするのが難しかった。また、ヒンジ部分から水が入りやすい折りたたみ式が今のトレンド。ゴツイものなら防水ケータイの開発も簡単だが、形状を考えなければ売れるものになりづらい」
と話す。同社によれば、防水ケータイのニーズは高く、「F705i」は大きなヒット商品になったという。