雑誌「ぴあ」存続できるのか? 「ぴあ」出版部門大リストラ

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   ぴあは、全社員の約3分の1にあたる100人の希望退職者を募ると、2008年5月16日に発表した。前日には役員の殆どに当る6人の退任を発表している。赤字に転落した経営を立て直すためで、当面はチケット販売事業に集中し、出版関連の事業は縮小するのだという。

当面はチケット販売事業に集中

大リストラを行った「ぴあ」はチケット販売事業に集中するという
大リストラを行った「ぴあ」はチケット販売事業に集中するという

   ぴあが募集している希望退職は90人から100人。08年4月1日の社員数は311人だから、全社員の3分の1カットという大鉈を振るうことになる。同社広報によると、

「当社グループの適正な人員規模を検討した結果」

なのだという。募集は会社の1部門に偏ることなく広く行うとしているが、赤字の大きい出版部門にリストラの重点が置かれることは明らかだ。

   同社の08年3月末決算では、25億円の最終赤字(06年度は1億9000万円の黒字)に転落した。09年度も同様の数字になる予想だという。赤字に転落した原因は、08年1月に刷新したチケット販売システムの不具合を第一に挙げているが、出版事業は営業損失が2億1800万円も出ている。同社では今後の戦略について、

「チケット事業を中核に据え、メディア事業で培ったノウハウを活かしたクロスメディア型流通プラットフォームへの事業構造転換を3ケ年において実施いたします」

と説明、創業時からの根幹事業だった出版事業の縮小は間違いない。

書籍やムックを大幅縮小?

   ネットには、ぴあの希望退職者募集と出版事業の縮小についての感想がいくつも出ている。情報誌「ぴあ」の個人的な思い出や、「そういえばずっと買ってなかったな・・・」などと綴られている。「ぴあ」もネット専門の情報媒体になってしまうのだろうか。同社広報はJ-CASTニュースに対し、

「定期刊行誌がなくなるのではなく、カットするのは利益の出ていない書籍やムックなどの単品単位になります」

と話している。だとすると、1982年からムック形式で発行している「ぴあMAP」などが廃止の憂き目に遭うのかもしれない。

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