米国アリゾナ州のお年寄りが日本アニメを紹介したユーチューブ動画が、日本でも話題になっている。なぜアニメばかり情熱的に語るのか、その不思議さが受けているようだ。
「星4つだ 笑えたからね」
ニコニコ動画に転載された「アリゾナ砂漠在住の老人、ハルヒを語る」
日本アニメ紹介の英語の動画をユーチューブに投稿している男性は、「グランピィじいさん」と名乗っている。2007年8月ごろから投稿し始めたとみられ、すでに50作以上を数えている。その多くが、ニコニコ動画にも「アリゾナ老人」「アニメ仙人」のニックネームで転載され、日本語の字幕やコメントがついて人気だ。
例えば、ニコニコ動画に転載された初期の動画「アリゾナ砂漠在住の老人、ハルヒを語る」。ほかの動画と同じように、男性は、砂漠の中にカーキ色の帽子、リュック姿で現れ、カメラの前で語り始める。白いアゴひげをたくわえ、情熱的なまなざしで日本アニメの魅力を語る様子は、独特の味を出している。
この動画では、英語版DVDをもとに人気アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」のことを語っている。まず「高校を舞台にしたコメディでばかげたアニメだ あまり私の好きなジャンルのアニメじゃないが」と断ったうえで、アニメを見て何度も笑ったことを明かす。
少女ハルヒが高校で少年のキョンとともに宇宙人などを探す部を作るという展開に、「一見ばかげたストーリー展開ながらも、一貫したすっきりしたものになっているのは、キョンが適宜解説役を務めているからだ」と指摘。そのうえで、「その解説にはちょっと見下した感じというか、皮肉っぽさが常に漂っていて、それが作品にリアリティみたいなものを与えている」と語る。ハルヒの第1巻については、「星4つだ 笑えたからね」と評価している。