「手売りの店では売り上げが2倍になっているところもある」
ただし、全国たばこ販売協同組合連合会は、「タスポ」導入によって「たばこ屋さん」が窮地に立たされている、という報道に異を唱える。
「手売りの店では売り上げが2倍になっているところもあるんです。少なくともタスポが原因で廃業した、という話は一件もありません」
と担当者はJ-CASTニュースに話した。
軒並み「たばこ屋さん」が売り上げを落としているのかというと、そうでもないようだ。広島県に「タスポ」が導入されたのは08年5月1日だが、広島市にある「宗利商店」は導入後に売り上げは2倍になり、3倍にも手が届きそうな状態なのだという。1坪強の販売店だが、開業は昭和20年5月。店主の吉崎和子さんは4代目になる。この店は販売機がなく、すべて手売り。「タスポ」が始まってから新規の顧客が増え、リピーターになっていったのが売り上げ増につながった。吉崎さんはJ-CASTニュースの取材に対し、
「たばこ専門店としての誇りを持って営業していますので、コンビニに客を取られるとか、ライバルだとかなんて思ったこともないんですよ」
と話した。接客から丁寧なタバコの管理まで、専門店としての「誇り」を貫いてきたのだという。
吉崎さんはJ-CASTニュースにこう話している。
「タスポ導入でタバコ離れが進むことを危惧しています。私たちたばこ屋は、今が頑張り時なんですよ」