レンタカーの利用客が駐車違反の反則金を支払わず、代わりにレンタカー会社が納付命令書を送られた件数が2006年6月から07年11月の1年半で4899件に上ったことが、全国レンタカー協会の調べでわかった。困ったレンタカー会社は「1度でも反則金を支払わなかった利用客には、もう車を貸さない」という方針を打ち出した。
反則金を支払わなかった利用客の顧客情報(氏名、生年月日、運転免許証番号など)を登録。これにより、一度でも反則金を踏み倒した利用客をチェックし、二度と車を借りることができなくなる。
06年6月から駐車違反の「逃げ得」防止策
調査を実施した1年半の間に駐車違反したレンタカーは2万6704件で、そのうち1万6687件は利用客がすぐに反則金を納めた。残る1万件のうち約半数は、公安委員会から請求されて、その後利用客が支払ったと見られる。
それでも納めなかったのが4899件で、レンタカー会社が仕方なく肩代わりしたケースもある。協会の担当者は「反則金を納めなくてもレンタカー会社が払ってくれるというのは大きな間違いだ」と、怒りを顕わにしている。
駐車違反で利用者の責任追及ができなかった場合、所有者、つまりレンタカー会社に違反金の納付が命じられる「所有者責任追及制度」は、06年6月に施行された。駐車違反の「逃げ得」を防ぐのがねらいで、所有者が納付期限を過ぎても納めないと、その車両は車検を通らなくなる。