「落ち着いた光」「温かな光」
こうした中、企業が白熱電球の生産をやめれば、消費者はいや応なく蛍光ランプの使用に傾くことになる。温室効果ガス削減に向けた動きが加速するという意味では評価されるべき動きだ。
しかし、「困る」という声が少なくない。白熱電球は、蛍光ランプでは出すことのできない「落ち着いた光」「温かな光」が特色だ。食品などを鮮やかに、美しく見せる効果も高いとされ、白熱電球を愛するファンは少なくない。
あらゆる手だてで温暖化対策を進めるのは、もはや後戻りできない時代の流れ。それだけに、価格上昇、消費電力量の減少を総合的にみて家計の負担はどうなるのか、さらにCO2排出量抑制の国民経済的なメリットなど、国民に分かりやすく説明し、理解を得る努力がいよいよ重要になってくる。