毎年30%成長 キヤノンが中国で超強気戦略

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   中国ではいま、デジタルカメラの普及段階に入り、プリンターなどのOA機器も徐々にその市場が形成されつつある。デジタル製品は日本や欧米で1桁の成長を維持しているが、中国ではその数倍の成長戦略を持たないと、絶好のビジネスチャンスを逸してしまうかもしれない。

年間900万台を売っても、普及率は1桁

強気の戦略をたてるキヤノン(中国)の小沢社長
強気の戦略をたてるキヤノン(中国)の小沢社長

   2007年に中国でのデジカメの販売台数は900万程度。すでに700万台規模の日本を上回ったが、普及率はまだ1桁にも達していない。

   デジタルカメラといえば、世界どこでもほぼ日系メーカーの独占市場である。中国の秋葉原である中関村にある電子電機製品を取り扱う店に行けば、入り口のもっともいい場所に、キヤノン、ソニー、パナソニック、オリンパス、カシオなどの日系メーカーが連なり、デジカメの「大波」に圧倒されてしまう。韓国メーカー、中国メーカーの製品はないわけではないが、値段、品質、ブランド力、いずれも日系メーカーと比べるとまだ劣っている。

   しかし、月収1000元ぐらいの人に、日系メーカーの1000元から2000元ぐらいのデジカメを買ってもらうのは、易しいことではない。小沢社長は、紙にピラミッドを書いて、一番先端のところに一本の線を引き、「我々は、まだこの富裕層に製品を買ってもらっているだけ。中国は、毎年2桁の成長率を維持しており、市民所得はどんどん高くなっていき、われわれの製品が買えるお客さんは多くなってくる」と解説する。

   8月8日に始まる北京五輪、2009年は中華人民共和国が設立して60周年、2009年の上海万博などなど、中国では大イベントが目白押しだ。「市場が爆発的に成長する要素が揃った。中国市場はもっとも速く発展する時期を迎えている」と小沢社長は付け加える。

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