怖いクレジットカードの盲点 「暗証番号で確認」普及せず

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カードに印字されている4ケタ番号を識別に使うのも問題

   あるクレジット会社によると、ここ数年、犯罪行為のスキミングなどを含め、本人確認がいらないクレジットカードの不正使用は増えているという。そこで、主要なクレジット会社が会員になっている「日本クレジット産業協会」では06年3月、パスワード、属性情報など本人しか知りえない情報入力を推進することを会合で取りまとめ、経済産業省の会合で報告した。

   こうした動きの中で、暗証番号を登録する本人確認の代表的システム「3-D SECURE」を導入するクレジット大手が出てきている。クレディセゾンでも、3-Dの導入を加盟店に推奨している。

   現状のシステムではカード管理に限界があるからではないのか。そう聞くと、クレディセゾン広報室では、「それは、そうですね」とあっさり認めた。ただ、会社員男性のケースについては、「親子なので管理責任がある」と主張している。

   3‐Dといった本人確認システムは、まだ普及していないのが実情だ。コスト面や利便性がネックになっており、導入への強制力もないからだ。

   クレジット大手の「アメリカン・エキスプレス」でも、「暗証番号を使わないネット決済は、弊社も横並びの状態です」と認める。それだけに、判決に対して「戸惑いもある」と話す。

   クレジットカードでは、裏にある4ケタの番号を識別用に使うことがあるが、同社では、カードの表にこの番号がある。加盟店にこの番号を使うよう推奨しているが、コスト面などから店の協力が必要で、まだ半数までも普及していないという。

   いずれにせよ、カードに印字されているのであれば、カード番号とどこが違うのか。

   これに対し、同社広報室では、本人確認としての4ケタ番号の限界を認め、 「4ケタ番号に限らず、お客さまが安心して使える決済手段として、カードをより利用してもらえるように取り組みを強化していきます」と話した。今のクレジット会社にとっては、「これが手いっぱい」(広報室)な対応のようだ。

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