「こどもの日」の5月5日、星野仙一さんが野球少年約2000人にカレーをご馳走し、「元気を出して頑張ろう」と呼びかけた。「子どもをめぐる問題は相当に深刻だ」という星野さんは、とりわけ「食」について心配している。ただ、この日は元気にカレーを食べる野球少年たちを見て、安心した様子だった。
「ともに金メダル目指して頑張ろう」
野球少年と共にカレーを食べる星野仙一さん
星野さんが塾長を務める「夢・星野スポーツ塾」が開催する少年野球大会「第2回夢・星野スポーツ塾ポップアスリートカップ」の開会式が「子どもの日」の2008年5月5日、横浜スタジアム(神奈川県横浜市)で行われた。星野さんは開会式で、「大いに勝負にこだわって、勝者の喜びと敗者の悔しさを味わってください」と述べたほか、「私と一緒に少年野球の金メダルと、そしてオリンピックの金メダルを目指して、ともに頑張りましょう! 」と呼びかけた。
この日、少年野球大会に出場する109チーム、2180人の少年選手が開会式に参加したが、「ファイトカレープロジェクト」の代表も務める星野さんは選手全員に、
「僕は子どもの頃からカレーが大好き。カレーを食べて元気を出して」
とカレーをご馳走。
「ジャイアンツや横浜の選手はカレーを食べてないんじゃないかなぁ~。阪神と中日の選手は好きだからな」
といった冗談も飛び出した。
「残さず食べろよ」と野球少年に「カツ」
「僕は子どもの頃からカレーが大好き」と星野さん
この3日前の5月2日、自身のホームページで、年寄りじみた歩き方の小学生を「おばあちゃん」に見間違えてしまい、「日本の子ども達の食育や歩育の問題が心配される」などとショックを告白していた。
「子ども達についての問題は相当に深刻なところにきていることに思いを新たにしたい」
しかし、この日、カレーを元気に食べる野球少年を見て、星野さんはひとまず安心した様子。109チーム中、抽選で選ばれた1チーム「調布メンパース」(東京都西地区)は、星野さんと一緒に昼食をともにした。「残さず全部食べろよ」「好き嫌いはダメだ」と星野さんに「カツ」を入れられ、少年たちも元気にカレーをほおばっていた。