音楽プロデューサーの小室哲哉さんが2008年5月3日に放映されたテレビ朝日系「オーラの泉」に出演した。プライベートについてはあまり触れない小室さんだが、この日は自身の「栄光と孤独の日々」や妻KCOさんとの関係などについて率直に語った。
この世からなくなると困るものは、奥さん」
1990年代後半の最盛期には年間で90曲のペースで新曲を生み出した。作曲に没頭し、プライベートもなく、2度の離婚を経験した。
「何回もダメかな・・・って思った」
「記憶から抹消したい事が多い」
「とにかく訳が分からなかった。ずっと・・・」
ネガティブな言葉を連発しながら、当時を振り返る。
「笑っていなかった」という昔のライブ映像に映し出された小室さんは、どれも表情が暗い。しかし、番組では時折笑いを交えて話した。
鬱に近い状態から小室さんを救ったのは、自身がプロデュースする音楽ユニット「globe」のボーカルで、妻のKCOさんだ。
「この世からなくなると困るものは、奥さん」
それほど支えられている。
「(奥さんの前で)僕は子供ですね。完全に。
14も年上なんですけどね」
原点に返り、新たな音楽の創作に取りかかる
インターネットの普及で、音楽ビジネスのスピードが早くなっている。そのテンポに合わせようとして「急いでいた」と語る。
少々急ぎすぎたという感じもあり、再び原点に返ろうとしている。
原点とは、日本で初めてクラッシック音楽に電子楽器「シンセサイザー」を導入した冨田勳さんだ。以来、シンセサイザーの魅力に取り憑かれ、小室さんのヒット曲に欠かせない要素になった。
新たな音楽の方向性を模索中で、
「設計図的なものは頭に浮かんでいる」
クラッシックとシンセサイザー、さらにロックを融合させた未知の音楽を、近々聴けるかもしれない。