長野市の北京五輪聖火リレーをめぐって、思わぬ余波が広がっている。走行中にものを投げ込まれるなどの妨害を受けた聖火ランナー、萩本欽一さん(66)に対して、ビートたけしさん(61)が「お笑いのくせに、愛と涙ばっかしやりやがって。インチキくせえことばっかり」と批判したのだ。「お笑い芸人らしくない」との批判だが、ネット上では「たけしの言うとおり」「たけしこそ老害」などと、賛否両論が入り乱れている。
萩本さん暗に抗議活動を批判?
ビートたけしさんが「東スポ」1面で批判を展開した
2008年4月26日に長野市で行われた聖火リレーでは、他の開催地と同様に妨害活動が相次いだ。卓球の福原愛選手(19)が走っている途中に台湾に亡命したチベット人の男が「フリーチベット!」と叫びながら乱入、警察官に取り押さえられた。手を振りながら走っていた萩本さんに対しては、沿道からものが投げ込まれ、警察官が透明の盾で守ろうとするなど緊張が走った。リレー中、4人が負傷し、5人が逮捕された。
こんな状況に対して、萩本さんはリレー後の記者会見で
「ハッピーな気分で終わりたかったのに、思いが達成できなかった」
「長野のおばちゃんたちとハイタッチしたかったのに…」
と悔しさをにじませ、暗に抗議活動を批判。会見後、「長野のみんな~!」と沿道の人々とハイタッチをし、「今のハイタッチが一番良かった」と述べる一幕もあった。
こんな状況に異議を唱えたのが、ビートたけしさん(61)だ。たけしさんは自身が客員編集長を務める「東京スポーツ」1面に掲載されたコラム(08年4月29日付)で、萩本さんに噛みついたのだ。まずは、
「オイラは『聖火持って逃げろ』とか言ってたんだけど。 あの人は何でやんないかな?バカだな~ オレだったら絶対、火を消したり間違って水の中に落っこちたり、ギャグしか考えないけどな。何かやれよほんとに(笑い)」
と、萩本さんがリレー中にギャグをやらなかったことを非難。