ネットで宣伝、ケイタイで勧誘 「地下」に潜る「ヤミ金」巧妙手口

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   グレーゾーン金利の完全撤廃などを盛り込んだ貸金業法が2007年12月に施行された結果、「ヤミ金」とその利用者が増えているといわれている。消費者金融大手が貸付に慎重になって審査基準を厳しくし、これまで消費者金融から借りていた人がヤミ金に流れているためだ。「警察の取締りが厳しくなって、インターネットの貸金情報サイトや風俗雑誌で宣伝したり、携帯電話を使うなどで顧客との接点を直接もたない業者が増えている」(ヤミ金業者の撲滅に取り組む宇都宮健児弁護士)という。

ヤミ金の摘発件数5割増し 

2ちゃんねるにヤミ金が忍び寄ってきた……
2ちゃんねるにヤミ金が忍び寄ってきた……

   ヤミ金とは「闇金融」の略で、違法金利による貸金業者のこと。警察が2007年に摘発したヤミ金の件数は484件。前年比49.8%増えた。摘発人数も同40.1%増の995人にのぼった。このうち、無登録営業違反(ヤミ金業者)は171件で、残りは法令違反の超高金利を適用して検挙されたケースだった。警視庁の06年の実績報告書によると、ヤミ金事犯は近年手口が巧妙化して検挙数を増やせなかったとしており、その反省もあって07年は対策を強めたようだ。

   その一方で、貸金業者の数が減っている。金融庁によると、1990年代には全国に3万社近くあった貸金業者は08年2月末現在で9504社にまで減った。これは統計が残る1984年以降最少。グレーゾーン金利が完全撤廃され、貸出金利の上限を引き下げなければならなくなったこと、また利息過払い金の返還請求訴訟などへの対応を迫られたことで、貸金業者の多くが経営再編や廃業に追い込まれた。

   こうした規制強化によって正規の貸金業者がヤミ金にくら替えしているとされている。貸金業法では、3年以内に純資産額を5000万円にすることを貸金業者に義務付けているので、これを達成できなければ、現在営業している業者も登録を抹消される。それもあって、今後さらにヤミ金が増えるといわれている。

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