若い女性、とりわけ10代の間で「細いウエスト」信仰者が増えている。女性タレント並みの58cmが目標だ。過酷なダイエットを繰り返したり、「コルセット」や「補正下着」で締め付けたりしながら、「小枝」のような体つきを手にいれようとしている。
若い女性をターゲットに、セクシーな下着を販売する「ピーチ・ジョン(PJ)」によると、10~20歳代を中心に、ウエストが異常に細い女性が増えているという。
タレントの公称ウエストサイズに影響される
広報担当者は、「ウエストサイズが約58cmのSサイズのショーツの売れ行きが伸びている」と話す。
PJではS、Mサイズの商品をメインで扱っている。Lサイズはごく一部の商品でしか販売していないことからも、細い女性が多いことが窺える。
若い女性が細いウエストを目指す背景には、女性タレントやモデルらの影響が挙げられる。彼女たちの公称ウエストサイズは58cm以下だ。
「アエラ」2008年4月28日号の特集記事によると、女性タレントの公称ウエストサイズは、ほしのあきが56cm、熊田曜子が56cm、南明奈が56cm、佐藤江梨子が58cmと、こぞって58cm以下。一方で、バストサイズは80cm後半が多く、熊田に至っては92cmと、フィギュア並のバランスだ。
同誌によると、サイズはあくまで公称で信憑性がないというが、一般女性は「58cm」を絶対的な目数値として崇めているようだ。
ウエストラインを強調した近年のファッションも関係がありそうだ。大衆向けアパレルブランド「ユニクロ」から2008年2月に発売されたデニムパンツ「ハイライズジーンズ」はウエストラインを強調したハイウエストタイプで、股上は23.5cmと、かなり深め。しかも、脚、ヒップのラインがくっきりと出る細身の作りだ。万人受けはしなそうだが、発売元のファーストリテイリングの広報担当者は、「テレビCMに起用したタレントの藤原紀香さんの効果も手伝って、売れ行きは好調だ」という。