県庁に寄せられた意見では「条例反対側がやや優勢」
知事が禁煙条例の素案を発表して以来、県庁には意見が殺到。4月16日から23日にかけて、実に549件の意見や質問が寄せられた、県の健康増進課に内訳を聞いてみると、
「反対意見が半分で、残りの半分が賛成意見や質問」
とのことで、現状は「反対側がやや優勢」といったところのようだ。
メディアの側でも賛否が割れている。朝日新聞は4月20日社説に「松沢知事、頑張れ」との見出しを掲げて「日本でいま、若い世代の喫煙率がじわじわ上がっている。気がかりだ。神奈川から、脱たばこ社会に向けての着実な一歩を踏み出していきたい」と、半ばもろ手をあげて賛成している。一方、地元紙の神奈川新聞は4月17日の社説では
「懸念されるのは、この条例が一方的な『喫煙者追放』や『愛煙者たたき』の道具にもなりかねない点だ。たばこは今日に至るまで嗜好品として認められ、税収の一つともなってきている」
と、やや慎重な論調だ。
県では、4月24日から5月23日にかけて、県民からの意見(パブリックコメント=パブコメ)募集を実施しており、それを踏まえて6月に条例案の骨子を県議会に提出。08年度中の成立を目指したい考えだ。
パブコメ募集を開始した4月24日には、早速50件のコメントが寄せられたという。