デジタル化が進めば、包括契約のあり方も自ずと変わる
競合関係にある音楽著作権管理会社ジャパン・ライツ・クリアランス(JRC)の荒川祐二社長は、公取委の立ち入り検査について「何でこのタイミングなのか」と漏らす。
「管理事業法成立後、おりにふれてJASRACが独占禁止の観点で取り上げられてきたにも関わらず、所管官庁がなぜ今まで手をこまねいてきたのか」
ただ、今回の公取委の立ち入り検査が、これまでの「包括契約」のあり方を見直すきっかけになれば、と考えているようだ。
「60数年にわたって法が認めてきた独占的な市場に割って入るのはそもそも難しい。しかし、デジタル化が進めば、1曲ずつ把握する技術が可能になり、包括契約のあり方も自ずと変わる。そうなれば、新規参入できるという期待は持てるようになるだろう」