「モノ言う株主」としての活動が活発化?
前出のロイター通信の記事によると、同ファンドは「村上ファンドのように世間の注目を浴びるような企業への働きかけは避ける方針」だとされていたが、この方針が転換され「モノ言う株主」としての活動が活発化するとの観測も広がりそうだ。
一方、渦中にある学研の遠藤社長は、07年8月の日経金融新聞(休刊)のインタビューで、同ファンドが筆頭株主になった感想を聞かれて
「何だろな。何が目的なのか、どうしようとしているのか、よくわからない」
と述べた上で、「(買い増しの)警戒水準」については、20%以上の株主に対しては買収防衛策を発動できることを念頭に
「20%を買う意志が示されなければするべきことはない。格好をつける訳ではないが向こうは(編注: インタビュー時点では)純投資と言っている」
と、「20%超え」がない限り静観する考えを示している。
学研の広報・IR室によると、現在は報告書の内容を精査している段階だといい、4月23日夕方、「(ファンドの)会社法に基づく株主提案権の行使の資格などにつき確認中」とのコメントを発表した。
もっとも、市場はこの「解任要求」を静観する構えのようで、4月23日の終値は前日比3円高の255円だった。