160人中159人が国歌斉唱「起立せず」 大阪の中学教員を聴取

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   大阪府門真市の市立第三中学校で行われた卒業式で、男子生徒1人を除くすべての卒業生が国歌斉唱時に起立しなかった。この問題を調べている門真市教育委員会は教員が「不起立」を指導した可能性が拭えないとして、卒業生の担任らを聴取する方針であることがわかった。大阪府も「ありえない事態」とし、市に早急な報告を求めている。

式典前に「起立や斉唱をしなくてもいい、それは内心の自由だ」

卒業生が国歌斉唱時に起立しなかったことが問題になっている門真市立第三中学校HP
卒業生が国歌斉唱時に起立しなかったことが問題になっている門真市立第三中学校HP

   問題となっているのは、2008年3月13日の市立第三中学校で行われた卒業式で、国歌斉唱時に1人を除く生徒全員が起立しなかったほか、多くが国歌を斉唱しない様子だったというもの。門真市教育委員会などによれば、式の中で全員が起立していたにもかかわらず、出席していた卒業生160人中159人が国歌斉唱時に着席した。また、3年生の担任5人全員と副担任3人も着席。式典後、一部の保護者から事態を問題視する意見が教育委などに寄せられたという。

   事態を重く見た市教育委は、教員が生徒に不起立を促すような指導をした疑いがあるとして、式典後からこの問題を調査しはじめた。市教委学校教育課によれば、担任5人と副担任を聴取したところ、式典前に「起立や斉唱をしなくてもいい、それは内心の自由だ」などと生徒の前で話していたという。

   市教委学校教育課はJ-CASTニュースに対し、

「子どもたちがほぼ全員着席したという、この事態が問題だ。教員の話が子どもたちに何らかの影響があったのだろうが、それが具体的にどのようなかたちで子どもに話されていたのかを現在調査している」

と話す。市は式が行われた08年3月にも、不起立を指導した可能性がある教員を聴取しているが、08年4月にも聴取を行った。しかし、具体的に教員が具体的にどのような話を生徒の前でしたのか、それが学習指導要領における国歌の扱いにどれほど抵触していたのかが明確になっていないとして、4月中に再度、担任らを聴取する予定という。

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