県民性は「おとなしく目立たず」?
しかし、なぜ栃木は「影が薄い」のか?
栃木県経済同友会の担当者は、
「餃子といえば宇都宮。日光に行ったことがあるという人も、それが栃木にあることを知らないケースが多いと聞きます。栃木の『栃』という字も日常ではあまり使わないことも大きいでしょう。東京から来る企業の方も『いいところなのにね』と言ってくれるのですが」
と話す。
栃木県広報課によれば、県庁でも、栃木県出身の著名人を「栃木特使」として招いたり、県民の歌を作ったりと「知名度アップ」を図ってきた。しかし、それも「行政も何かしていたようですが、それすら目立たない」(企業団体のある関係者)と指摘されるほど「影の薄い」ものだった。
「栃木県は県民所得で6位になるなど実力的には高い。それに伴う認知が不足しているのが問題です」(広報担当者)
県では、いちご「とちおとめ」など名産品が多いことを売りに、物産展などを開いて「栃木ブランド」を売り出すことで、県の認知度を高めたいという。
ちなみに「出身県でわかる人の性格」(岩中祥史氏著・新潮社)では、県民性について「『おとなしく目立たず』が信条」と分析されている栃木。県民からの「目立つキャッチフレーズ」でどれほど「影が薄い県」から脱却できるか注目される。