財政再建を掲げて当選した市長が今度は…
いわば、橋下知事は、府庁舎内では「防戦一方」だが、府庁舎の外では、形勢が逆転している模様だ。
ヤフーが4月18日に同社サイト上で「橋下大阪府知事と府市町村長の言い分、どちらを支持する?」というアンケートを始めたところ、橋下知事を支持する声が大半だったのだ。4月18日18時現在、投票数は3万5000を越えているが、支持する対象として「府市区町村長」を挙げたのは12%なのに対し、橋下知事を支持する声は、実に77%。
寄せられたコメントの中身を見ると、
「本気で立ち直らせたいって思っている彼に対して、どうして、批判ができるんだろう??」
「橋下さんと涙を流しましょう。汗もかきましょう」
といった、「首長も財政再建に協力すべき」といった主張が目立ち、知事に非協力的な首長の態度が原因で、首長に対するネットユーザーの支持が少なくなっている模様だ。
もっとも、橋下知事を批判している首長も、財政再建を唱えているケースが少なくない。例えば、知事に「命令した」摂津市の森山市長は、府議会議長を経て04年に市長に初当選した時には、「身を削るしかない」として、財政再建を公約に掲げている。具体的には、職員数や職員手当の削減を唱えていた。
府からの補助金削減を「大人も子どもも泣いて苦しむ」となじった守口市の西口市長は、07年の初当選時には、葬祭会社を経営した経験から「民間委託や人件費削減を行い、財政再建をスピードアップする」とアピールしていた。
このように、橋下知事も各自治体の首長も「財政再建」という共通の目標があるだけに、どの程度歩み寄れるかに府民の関心が集まりそうだが、両者の溝が埋まりそうな気配は見えない。