東京23区でも有料化の可能性
こうした現状に対し、行政はどのように取り組んでいるのか。
帯広市市民環境部清掃事業課の担当者は、「家庭ごみの不法投棄は全くないと言えない」と把握しているが、「公にはコンビニから苦情がきていないため、特に対策はしていない」という。
また、「コンビニ関係者は客商売なので多少の行為には目をつぶっているようだ。ごみ処理費用の負担が増えたという不満も聞くが、ごみ箱の設置で客足が伸びるため、やむを得ない必要経費だと考えているようだ」と話す。
東京23区では08年4月現在、家庭ごみは有料化されていない。ところが東京都の関係者によると、近々有料化される可能性があるという。
全区共通で使用できる推奨袋は、09年度に廃止されることが決定している。
「これを機に各区がオリジナルの袋を販売するようになり、価格を上乗せして実質的な有料化もあり得る」
こんな推測もできるのだ。有料化となれば23区内のコンビニのごみ箱でも、家庭ごみの「不法投棄」が頻発すると予測できる。こうした事態に対し、東京都は「区に対応を任せている」とだけ回答した。
セブン-イレブン・ジャパンは「行政と協力して対策を考えたい」とし、具体的には店内に不法投棄をしないよう呼びかけるポスターを掲示することなどを検討している。