「内容に応じて、セキュリティーのレベルを設定すべき」
一方、問題を指摘した側の「協議会」では、
「仮に無線LANに暗号がかかっていても、それが破られるリスクは日々高まっています。住民の情報が漏えいするなどの大きな事故が起きる前に、行政機関では無線LANの利用をあきらめるべきです」
と訴えている。
それでは、無線LANとは、どのように付き合っていけばよいのだろうか。日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)首席研究員の安田直さんに話を聞いてみると、
「暗号は、それが破られるまでの時間との勝負。通信をする内容に応じて、セキュリティーのレベルを設定すべきです。『貴重品であれば金庫に入れる』というのと同じ考え方です」
と、「一律に無線LANを禁止すべき」との考え方には懐疑的だ。