日本市場に合った製品開発をしなければ難しい?
BCNの道越一郎氏は、
「ノキアの製品はハードには力をいれていない。それがグローバルスタンダード化した原因だろう。しかし、日本ではカメラやワンセグなどハード面での機能が魅力的だと思われている。日本の市場に合った製品開発をしなければ、『2ケタ』は、しばらくは難しいのではないか」
と見る。
ただ、国内の携帯電話市場は1人1台を持つ飽和状態。さらに、ソフトバンクモバイルに続いて、NTTドコモ、KDDIが携帯電話端末の販売方式を改め、割賦方式にした。そのため、ユーザーにとって携帯電話端末の買い控えが助長される可能性がある。
さらに、日本のユーザーが求めるハード面での高機能化に対応するため、開発費に莫大なコストがかかり、国内メーカーには負担が大きい。実際、京セラが08年4月1日に三洋電機の携帯電話事業を買収したほか、三菱電機が08年3月3日に携帯電話事業からの撤退を発表するなど、大きなシェアを獲得できなかった企業の再編が進んでいる。
日本の市場がグローバルスタンダードに変わるか、ノキアが日本市場にあわせて変わるかが、今後ノキアが国内で躍進できるかの鍵になりそうだ。