「勤務中は喫煙禁止」自治体に広がる 千葉県松戸市6月から実施

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   「勤務期間中の喫煙禁止」が自治体に広がりそうだ。千葉県松戸市では、6月1日からこの措置を導入する。長野県庁や千葉県浦安市でも、2年ほど前からこの制度を実施している。大阪府の橋下徹知事が「勤務時間は禁煙」という方針を打ち出して議論を呼んでいるが、こうした流れに対し労組側がどう反応するかが注目される。

松戸市は研修を実施して職員の「禁煙化」を進めたい考え

   橋下知事は2008年3月18日に開かれた委員会で、勤務時間中は禁煙とする意向を表明。これに対しては労組が反発しており、J-CASTニュースでも「橋下知事の『たばこ休息廃止』 大反発する労働組合側の『論理』」という記事で伝えた。

   そんな中、千葉県松戸市が08年3月28日、職員が勤務時間中に喫煙することを原則禁止する、と発表したのだ。同市職員の勤務時間は原則として8時半から17時までだが、休憩時間(12時15分から13時)以外は喫煙を禁止する。

   03年5月に健康増進法が施行されたのを受けて、同市では04年4月に庁舎内の喫煙スペース以外を禁煙化し、いわゆる「分煙状態」になっていた。さらに07年になって、内部機関の「労働安全衛生委員会」と「刷新担当会議」が勤務時間中の喫煙禁止を市長に提言。これをうけて、08年3月28日に副市長による「喫煙禁止令」が出た形だ。5月31日が世界保健機関(WHO)が定める「世界禁煙デー」であることから、翌6月1日から「禁煙令」を施行したい考えだ。

   同市職員の喫煙率は33%にのぼるが(06年調べ)、同市人事課では

「これまでは分煙化にとどまっていましたが、今回の措置は、これを一歩進めたものです。今のところ、特に直接の反響はいただいていません」

と説明。市立病院の禁煙外来と連携を取って職員に研修を行うなどして、職員の「禁煙化」を進めたい考えだ。

浦安市は「今は職員からクレームない」

   実は、「勤務中喫煙禁止」を実行に移すのは、松戸市が千葉県内で2例目で、まだまだ少数派だ。県内で最初に喫煙禁止に踏み切ったのは、浦安市だ。制度が導入されたのは06年6月1日で、まもなく丸2年を迎えるところだ。大阪のように、賛否両論はなかったのか、同市人事課に聞いてみると、

「当初は、『飲み物を買いに行くのはいいのに、何故タバコはダメなのか』といった声もありましたが、今ではルールが周知徹底されて、特にクレームなどは上がってきません」

とのことで、いわば「問題は時間が解決した」との見方だ。

   千葉県内の2自治体以外にも、長野県庁では06年4月から、同様の措置をとっている。同県庁では、04年12月から敷地内を全面禁煙にしているが、職員が「難民化」して敷地外の路上で喫煙するという問題が発生。05年12月、駐車場の近くに屋外喫煙所が設置されて問題は解決するかに見えたが、勤務時間中にタバコを吸いに行くことが「勤務場所をむやみに離れてはならない」との服務規程に違反するのではないかとの指摘で再び問題化。その結果、「勤務時間中は喫煙禁止」という措置に落ち着いた模様だ。

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