「オール電化」に押され気味 苦境のガス業界

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オール電化の対抗商品も、開発費や宣伝費かさむ

   巻き返しを目論み、ガス業界は新エネルギーの利用促進を通じた地球温暖化対策として、生ゴミや下水汚泥などの再生可能な生物由来の有機性資源から発生する「バイオガス」の購入を、4月1日から始めた。

   また、安全性を大幅に高める「Siセンサー」を搭載した家庭用ガスコンロを投入、オール電化に対抗する。調理油が250度に達するとガスが自動的に止まったり、吹きこぼれなどで火が消えた場合やコンロを2時間連続で使用した場合にガスを遮断する。 じつはこのガスコンロ、国が2008年10月に法制化する新しいガスコンロの安全基準を前倒しして導入したもの。「安全」を売りものに利用を伸ばす電力業界が優位な状況を、一刻も早く打開したいとの思いがにじむ。

   新年度に入って矢継ぎ早に新たな施策を打ち出したガス業界だが、イメージはなかなか向上しないし、株価もさえない。2008年4月7日の日経平均株価が前日(4日)比で157円01銭高の1万3450円と反発したのに、東京ガスの株価は前日比13円安の432円と振るわなかった。

   前出の宮本氏は「オール電化に対抗したガス器具も、商品開発や宣伝費の負担が増してガス会社を圧迫。効果も芳しくない」と話す。しかも、Siセンサーの搭載で、新型ガスコンロの価格は、これまでのガスコンロよりも1万5000円~2万円程度上がってしまった。

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