07年のエイプリルフールでも「釣られる」人続出
なお、J-CASTニュースでも「『従軍慰安婦記事でおわび』 著名ブロガー朝日批判の『ウソ記事』」という記事で報じたように、池田さんは07年のエイプリルフールには、従軍慰安婦についての記事を掲載。コメント欄では「釣られる」人も続出した。今回の「氷河期説」の記事についても、IPCCを批判するための「釣り記事」との見方が多い。
もっとも、「氷河期説」自体は、必ずしも「完全に荒唐無稽」という訳ではなさそうだ。例えば2004年に制作されたSF映画「デイ・アフター・トゥモロー」は、実際の史実をもとにしたものなのだ。同作品は
「地球温暖化でグリーンランドの氷が溶けたのをきっかけに海流が変化し、世界各地が異常気象に襲われ氷河期に突入する」
といったストーリーなのだが、1万2000年前に、最終氷期が終わって温暖化が始まったころのエピソードをもとにしている。このときは、温暖化で北米を覆っていた氷が溶け、大量の淡水が海に流れ込んだ結果、深層を流れる海流が停止。その結果、このあと約1000年間にわたって地球は寒冷化したとされる。
「日経エコロジー」などの環境系雑誌でも、同作品についての話題を複数回にわたって取り上げており、「氷河期説」に対する関心の高さをうかがわせると同時に、気候変動をシミュレーションすることの難しさを浮き彫りにしている。