俳優の奥菜恵さん(28)が、出版する自叙伝で、夫だったサイバーエージェントの藤田晋社長(34)との離婚経緯を赤裸々につづっていることが分かった。そこでは、価値観の違いが原因だったとしているが、離婚後に10億円の財産分与を求めたという一部報道は事実無根と否定している。藤田社長側は、まだ対応を明かすことを控えている。
藤田社長への10億円財産分与請求事実無根?
奥菜恵さんのセルフポートレートの一部を載せた週刊大衆の記事
2007年5月の「引退」報道以来、表舞台から姿を消していた奥菜恵さんが、自叙伝という形でカムバックする。それは、双葉社から08年4月8日に発売される「紅い棘」。同社発行の週刊大衆4月14日号の記事によると、奥菜さん自身が自らを撮影するなどした102点ものセルフポートレートや、藤田社長との離婚経緯、引退報道などをつづったエッセイが収められている。「何もいわずに芸能界を離れたため、自分の生の声を記したい」と引き受けたという。
注目される離婚経緯については、価値観の違いによる家庭内不和を生々しく書いた。例えば、「これだけ買い与えて不自由ない生活をさせてるじゃないか」と言う藤田社長に対し、奥菜さんは「買い与えて!?あなたの幸せってお金?肩書?世間体?」と口論したというのだ。
忙しい藤田社長との間で大切にしてきた会話もなくなり、すれ違い生活から、奥菜さんの酒量は増えた。そして、「相手の視界に入らない自分自身が、まるで空気のように思えてきて......」。藤田社長の無反応、無関心から、子育て後の主婦に見られる「空の巣症候群」という一種のうつ状態になりかけたという。
自叙伝では、女性セブン2007年12月6日号が報じた藤田社長への10億円財産分与請求についても言及。これはまったくの事実無根で、「お互い納得のいく形で話し合いができたので、すでに話は終わっている」とした。
ただ、J-CASTニュースの07年11月16日付記事では、藤田社長側は、金額は言えないものの請求があったのは事実と認めている。ということは、請求について話し合いがあったものの、10億円という金額が違うのだろうか。が、藤田社長側は、J-CASTニュースの取材に対し、「プライベートなことは差し控えさせていただいています」(サイバーエージェント広報)と答えるのみだった。
一方、奥菜さんの離婚経緯の告白について、藤田社長はどのような対応を考えているか聞くと、「まだ現物を見ていないので、何とも言えません」(同)と答えた。藤田社長は、ブログでもこの件ではまだ沈黙したままだ。
引退ではなく、休業状態だった
奥菜さんは、自叙伝で「引退」報道についても口を開いている。
07年5月27日で所属のパーフィットプロダクションを離れたが、引退ではなく、休業状態だったという。「自分にとっての生きる意味を考えていた。一度、自分をリセットする必要がある」と考えたという。
そこで、奥菜さんは、それからの1年間、米国ニューヨークへ旅をしていたことを明かした。藤田社長との離婚、そしてこの旅を経て、俳優として演じることが生きている証と再認識したという。ただ、「引退」報道前に出演した映画「シャッター」が3月22日から米国で公開されているものの、今後の復帰予定については明らかではない。パーフィットプロダクションでも、J-CASTニュースに「今のところ再所属の予定はなく、聞かれてもまったく分かりません」と話している。
奥菜さんの自叙伝では、本の帯などのキャッチフレーズを通じ、出版そのものが芸能界への復帰としている。尊敬する作家の森茉莉さんの名をもじって、「小茉莉(こまり)」のペンネームで、写真、詩、デザイン、舞台演出などの創作活動を行うという。その第1弾が自叙伝というわけだ。
奥菜さんのセルフポートレートとしては、背中にペイントのタトゥーを入れたセミヌードや、萌え系のメガネをかけたメイド姿など、刺激的なものが載せられている。また、高校時代に孤独感からリストカットを試みたこと、離婚後に三角関係を結んだことまでも告白した。
こうした今どきのタレント本らしい体裁に、2ちゃんねるのスレッドでは、「こんなことしてまで芸能界に居続けないでいいと思う」「芸能人ってこんな奴ばっかりだな」と冷めた声も出ている。