クリーンな電力とは
CO2排出の少ないエコキュートも電気は消費するが、発電時にCO2を排出しないクリーンな電力として思い浮かぶのが風力や太陽光といった新エネルギーだ。新エネルギーは国内でも普及が進む一方で、発電効率や経済性などで課題が指摘されている。
こうした中で、CO2を効果的に削減できる手段として原子力発電に再び世界の関心が高まっている。原子力発電には「CO2を排出しない」という強みがあるためだが、原油などの燃料高とも相まって新設に向けた動きが活発化している。日本では現在55基の原子炉が稼働しているが、仮に過去最高の実績値である84.2%の利用率で運転していれば、2006年度(実績は69.9%稼働)では約3900万トンものCO2を抑制できたとの試算もあり、「クリーン電力」の視点からも欠かせない手段だ。